大自然に包まれた
田園風景での暮らし 大分県・国東市

国東市のある家の物語

国東市役所周辺の市街地から
少し車を走らせ側道を入る。
強い日差しの下、見渡す限り一面の緑が揺れる。
目指す渡り鳥ハウスはこの先にある。
少し伸びた草木に体をくすぐられながら
アプローチを抜けると、
築50年以上の歴史を持つ古い民家が見える。

ここに住んでいたのは地元で愛された仲良し家族だった。
最後まで暮らしていたおばあさんが
この家を去ってから数年が経っているが、
建物自体は古さを感じさせない。
それは近隣の住民たちがこの家を朽ちさせないよう
欠かさず手入れを続けてきたからだ。
人は住んでいないが、この家は生きている。

玄関から中に入ると、目の前に畳敷きの広間がある。
香りたつ畳の香り。
昭和の田舎の原風景がそこにあった。
二階建ての日本家屋は、
部屋と部屋が連続していて、それを襖が仕切る。
畳と板の間が混在するのは、
その時代の生活様式に合わせて
カスタマイズされてきたからだろう。
部屋と廊下をつなぐ襖をすべて開け放つと、
かなり広く感じる。
この開放感は日本の昔ながらの家の持つ
懐の深さそのものだ。

部屋の窓をすべて開けると、風が吹き抜けた。
ここは風の通り道。
昔の民家はクーラーなんてなく、
誰もが風と共に暮らしてきた。
周辺の田んぼを走る風が、
この家を通り過ぎていく。
この畳の上での昼寝が
何よりも心を癒してくれる。

楽しみかた1 海と山の恵みを
毎日の食卓に

目の前の周防灘は潮流が速く豊かな漁場として知られる。浜を歩けば釣りをする人の姿も見える。キスがよく釣れるそうで、船に乗ればタイも釣れる。国東半島の北部に位置する姫島では、「鯛めん」と呼ばれる郷土料理が昔から食べられてきた。うどんを鯛の煮汁で煮込んだだけのシンプルな料理だが、自家製のうどんに旨味が染み込んでこれがまたうまい。海岸から1キロも歩けば山。シイタケが名産で一年を通して山の幸を楽しめる。

楽しみかた2 歴史・文化の詰まった
史跡を歩く

この地では古くから僧侶たちが国東半島をめぐる「峰入り行」と呼ばれる修行が行われてきた。険しい道を通って霊場を巡る荒行であった峰入り行をベースに、現在は登山道と古道をつなぎ合わせたコースが整備されているので徒歩で巡ることができる。135キロに渡る道中、歴史、文化の詰まった史跡を、美しい自然とともに堪能したい。

特別対談 “国東市長 三河様”
× “全国渡り鳥生活倶楽部株式会社 代表取締役 牧野”
wataridoriで
国東の魅力を堪能

wataridoriでは、日本全国を移動しながら
自由に暮らすことが可能になるのです。

牧野:我々、全国渡り鳥生活倶楽部が提案するwataridoriは、日本中の地域資源を活用した”暮らし方再発見”のための舞台装置です。日本全国にあるかつて誰かが暮らしていた家を、私たちが借り上げ、会員に貸し出します。その土地の人の理解を得た上で、短期間だとしても共に生活を送ることを前提としています。これまで地方で生活するには、<移住>か<旅行>という選択肢しかありませんでした。私たちが提案するのはその中間。数日の滞在では決して味わえないその地域の魅力を、余すところなく堪能できる仕組みです。

wataridoriでは、私たちが借り上げた日本全国にある「渡り鳥ハウス」を自由に選ぶことができます。例えば釣りが好きな人だったら、狙った魚にあわせて、どんどん「家」を変えてもいいでしょう。まるで、渡り鳥のように日本全国を移動しながら自由に暮らすことが可能になるのです。近年、ワーケーション(Work+Vacation)という制度が日本企業でも広まってきましたが、リゾート地などの環境のよい場所で、休暇を兼ねたリモートワークも一般的になるでしょう。住居をコワーキングスペースとして活用していただくこともあるかもしれません。

全国渡り鳥
生活倶楽部株式会社
 代表取締役 牧野 知弘

自治体としては無人で遊休していた家に人が暮らしてくれる、地元にお金を落としてくれるというメリットがあります。人の出入りがあるということは、旧来の住人との交流も活性化されます。

いずれは住居の提供者や地方自治体から「こういう人材はいない?」と掲示板等で情報交換するかもしれません。英語をかじったことがあるから夏休みの小学校に勉強の手伝いに行こう。田んぼの稲刈りに人手がいるから行ってみよう。日本全国の誰かに必要とされながら、日本中の渡り鳥ハウスを、渡り鳥のように移動する。そんな日も遠くないと思っています。

目の前には海があって、後ろには山がある。
土地が豊かで住みやすいことが最大の魅力です。

三河様:大分は豊の国とよばれ、昔から豊かな土地といわれてきました。国東は半島です。中央に両子山(ふたごさん)という山があり、その周辺には谷があります。昔は車なんてなかったから、隣の谷に行くことはありません。それゆえ、谷ごとに違う文化があり、気質もちょっとずつ違っています。全体的に北の人がおっとりしている印象がありますね。

大分は目の前には海があるからから、開放的な県民性と言われています。この土地を支配していた大名・大友宗麟が、キリシタンを受け入れた歴史もあります。気候は温暖で災害も少ない。ここ一帯には硬い岩盤があるといわれていて、地震があってもそんなに揺れないんです。キャノンさんなどの先端企業がこの地に工場を構える決め手のひとつになったと思います。

国東市長 
三河 明史 様

国東から車で10分ほどの場所に空港があります。ここから東京までドアツードアで3時間あればいけてしまう。便利でしょう。私は国東の生まれですが、県庁勤めをしていたので大分で暮らした時期があります。国東に戻って改めて思うのは、なんて住みやすいところなんだろうということです。気候も穏やかで、目の前には海があって、後ろには山がある。山と海の恵みを毎日の食卓で享受できますから。

私たちの街には、古い歴史、そして美しい景色があります。神仏習合発祥の地と言われているだけあって、いろいろな文化財もある。しかし、何より土地が豊かで、住みやすいことがこの国東市の最大の魅力だと思っています。この街を気に入っていただいたら、そのまま住んでもらってもいいんですよ(笑)。是非一度、遊びに来てください。

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